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 3年前からから12月第2日曜日になった高校野球
研究会。今年で第25回目の節目の年を迎えた。
 今年から会場も日比谷高校から青山高校に移った。
 神宮球場のすぐ隣だ。
 今年の講師は、中日や近鉄でトレーニングコーチを
努めた経験のある山脇啓司さん。投手のトレーニング
についての講演だ。 
 この研究会もメンバーが増えすぎて150名を超える人が
集まった。毎年行われてきた自己紹介も今年は省略され
ることとなった。
 
きたさん紀行
 今年の講師は、元ヤクルト、中日、近鉄で
トレーニングコーチを務めた経験のある
現在P.C.Eコンディショニングトレーナーの
山脇啓司さん。特に投手のトレーニングについて
講演していただいた。

 まずは、山脇さんの考えるコンセプトについて
@幹となるコア(体幹筋群)の安定性・筋力
A枝となる肩甲帯(上肢)、股関節(下肢)の
 安定性・筋力
Bバランス(運動面:3D)を考慮したトレーニング
C効率的な運動連鎖の習得
D身体に無理のない動きへの改善

そして、投球動作に必要な機能とは?
@股関節の可動性(柔軟性)と筋力
A下肢のバランス、支持能力
Bコア(体幹筋群)の筋力・安定性
C胸郭の柔軟性
D肩甲骨、肩関節の可動性(動き)と安定性
E肩・肘関節のバランスととれた筋力
 
 
 司会は、いつものS先生から
若手のTさんになった。
 ここでも世代交代だ。
若手の指導者が本当に増えてきた。
 
 講演のあとは質疑応答。
毎年岩手県から来られる中学校の
先生は今日も質問されていた。
 この熱心さには頭が下がる。
 
 紹介できないくらいたくさんの写真や動画を使ってわかりやすく説明して
いただいた。実際の選手の事例もあり具体的だ。一緒に参加した同僚は
山脇さんの著書も持っているほど興味津々。さっそく投手メニューに取り
入れている。

 最後のまとめも書いてみる。
@投球動作は下半身→体幹→上肢への運動連鎖
A股関節の柔軟性の低下は体重移動(並進運動)がスムーズに行えず、
 下半身を主体とした投球フォームが困難となる。
B体幹筋群のなかでローカルマッスルは骨盤の安定性に重要な筋群
C肩甲帯の機能と筋バランスは投球をする上において非常に大切な要素
 事務局のA先生からも連絡がなされたあと、エレベーター事故で亡くなった
小山台高校の市川大輔くんについて福島先生から報告された。
 たくさんの署名によってついにシンドラー社に対して在宅起訴に持ち込むこと
ができたということだった。しかし、シンドラー社からは謝罪もなく、賠償もなさ
れないことに代わりはないそうだ。「これからまだまだ長い戦いになります。」
という言葉の重さを感じた。昨年は市川君のお母さんがいらっしゃったが、
記念誌を持つ福島先生からたくさんのエピソードの中から、ひとつ紹介された。
 市川君を忘れないための会の名前は「赤とんぼの会」というそうだ。
いろいろな時に赤とんぼが飛ぶというエピソードがあるからだ。
 その赤とんぼが今年練習試合の時に福島先生の膝にとまった。
 先生は「ひろすけ?」とそのとんぼに尋ねると先生の眼を見つめていた。
 そして、挨拶をして飛んでいった。先生は飛んでいった赤とんぼに向かって
もう一度「ひろすけ!」と大きな声で叫んだ。するとずっと向こうに行ったはずの
とんぼが、なぜかもう一度先生の膝のところに戻ってきたという話だった。
 そのあと先生は涙、涙で試合にならなかったそうだ。
 会場の参加者の涙を誘うお話しだった。
2006年
2003年
2005年
2007年
2004年
高校野球研究会 2009

2008年

 

 質疑応答のあとはいつも大阪から駆けつけるH先生。
前日の57甲子園会でもお世話になった。今年も多くの資料を配付された。
いつもながらそのまめさにびっくりするし感服する。
 今年は早稲田大学出身の指導者山内政治さんが49歳で他界された
ことに関する記事や報告そして教え子の方からその著書「野球の定石」
の紹介があった。早速購入させていただいた。

 講演後はおきまりの懇親会へ。1年に一回の
忘年会だ。会場が貸しきりになるほど多くの
指導者が集まって語り合う。本当に熱い人たちだ。
来年はこの中から甲子園出場校がでてほしい。
昭和もその戦いの中に入り込みたいと決意した。
 幹事の皆さん毎回お疲れ様です。
来年もよろしくお願いします。