TOP
上へ戻る
 今年も12月第2土曜日は高校野球研究会。
今年で第21回を迎えた。
 今年の講師は、私たちの年代のスーパースター
佐藤 清さん。天理高校では甲子園で活躍、
早稲田大学では4番として活躍、1試合17塁打の
記録ももっている。社会人野球の日本生命で
37歳まで活躍された方だ。
 母校の早稲田大学の監督を平成7年から10年
までの4年間務められた。ジャンボマックスの愛称
で親しまれた名選手だ。やはり、でかかった。
 まずは、ご自身の野球歴についてのお話し。
高校野球ではベスト4が最高。大学野球では
法政の江川と同期のため、優勝しないまま卒業。
社会人野球で初めて日本一になった。
母校の監督も早稲田の低迷期でソフトバンクの
和田投手が入る前に今の常勝早稲田の基礎を
作られた。
 指導者としては、少ない経験でも長い野球経験
から指導のポイントについて話された。
 よく効率よい練習というが、ゲームから練習する
ポイントを絞って徹底的に全員に意識をさせること
だそうだ。
 例えば、走塁ミスがあったら1週間走塁を徹底して
練習する。50cmでも多くリードする意識、スライ
ディングの練習も徹底する。それが、結局は他の
場面でもレベルアップにつながる。
 打撃理論も面白い。とにかくスイングスピードを
速くすることしかない。振って振って振りまくる。
これしかない。ただ、ティーバッティングはあまり
勧めないということだった。体が開いて引っ張り
込む打撃になりやすい問題がある。それは自分
でも感じることだ。やはり、しっかりセンターへ返す
意識を忘れないことが大切だ。
 
 講演会が終わると、懇親会だ。1年に一度のおつきあいの方もいる。樋口先生の
乾杯の音頭でスタート。佐藤さんと話している先生は愛知県の県大会でベスト8に
入り、愛知県の21世紀枠として推薦された学校の監督さん。この研究会の創立時
からのメンバーだそうだ。歴史を感じる。また、この頃は若い先生も多くなり、世代
交代の時期なのかなとも思う。
 都立からプロ選手を輩出したF工業の監督さんも幹事の一人だ。いつも大阪から
参加されているH間先生もあいさつした。高野連のお仕事も忙しいのにありがたい。
 フリーになったN嶺先生もあいさつ。
 名残は尽きないが、お開きとなり、はなしたりない面々は赤坂の街へくり出して
いった。
 

 
きたさん紀行
調布北高野球部
 とにかくポイントは「ボールをよく見る」ことだ。
打撃でも守備でも投球でもしっかりボールを
見ること。スイングスピードがなければ論外だが
打てないのはボールを見ていないのが原因だ。
ボールをしっかり見ていれば、頭がぶれない。
 スイングがぶれていたら、物干し竿のような
長いバットなどを振らせたり重いバットを振らせ
ることが大切だ。まずは思い切り振ることを覚え
る。そのあと力を抜くことがわかる。
 野球は反復練習なのだが、今は我慢できない
選手が多くなっている。楽しみを持たせながら
手を変え品を変え練習させなければいけない。
 そして、できるだけシンプルにシンプルに考え
ることが大切。これは、どんなことにも通じる気
がした。
 近代的なトレーニングもいいが、昔からの
トレーニングの良さを見直すことも大切だそうだ。
例えば、ラジオ体操、かたぐるまの練習。ランニ
ングもそうだ。足の裏の感覚を大切にする。
下半身が安定してはじめて安定したプレーが
できる。
 講演のあとは、質疑応答。左打者の佐藤さんが
どう左投手のカーブを打つのかという質問はコーチ・
オブ・ザ・イヤーの高本先生。答はインコース
と低めは捨てて、高めを打つという答え。
 ティーバッテングの問題でも質問が出た。実際
にはやらざるを得ない。その改良法としてはタオ
ルを使う方法を披露して下さった。

 
 ミーハーな私は今年も講師の佐藤さんと写真を撮って頂いた。
190cmを越える佐藤さんは本当に大きい。そのとなりの若い方は
早稲田の監督時代の教え子で埼玉の高校の監督さん。
高校野球研究会 2005