野球大好き!

星野ジャパン北京決定!
 特待生の話を書いてからまた長い時間が経ってしまった。まめに行きたいところだが、時間に追われている感じで更新ができずにいる。

 特待生問題は、私立高校と高野連の主張の中を取った形で終了した。学業ならOKで野球ならだめと言ってもその境はどこなのか判断するのは難しい。この問題は生徒の問題ではなく、生徒をもののようにいろいろな学校に振り分けるブローカーのような存在がいること。それに頼る保護者。子どもの夢より、勘違いした大人の問題なのが悲しい。

 夏の甲子園は、公立高校の佐賀北高校が奇跡の優勝。開幕試合に始まって延長戦。再試合、朝一番、ナイターなどありとあらゆる場面の試合をし最後が逆転満塁本塁打で優勝とは劇的すぎる優勝だった。

 プロ野球は、セ・リーグが初めてクライマックスシリーズを採用。シーズン2位の中日が阪神・巨人を破って日本シリーズへ進出。パ・リーグは日本ハムが2年連続の日本シリーズ進出。王監督のソフトバンクの夢を打ち破った。新庄、小笠原、岡島が抜けても稲葉が首位打者を取るなどしての進出は称賛に値する。しかし、この間に高田GMの退団やヒルマン監督の来季のメジャーリーグ監督就任、そして梨田監督就任の情報は、微妙な影響を日本ハムに与えていた気がする。

 初戦ダルビッシュが、川上に投げ勝って勝利をしたもののそのあとは中日が勢いをつかみあっという間に4連勝で日本一になった。第五戦は山井が完全試合にあと3人まで迫った9回に落合監督が、ピッチャー交代。岩瀬を投入した。とてつもない緊張感の中、岩瀬も3人で打ち取り2人で完全試合を完成させた。この采配への賛否は人によると思うが、私は落合流だったし、立派な采配だったと思う。中日はそのあとのアジアシリーズも勝ち日本一の責任を果たした。素晴らしかった!

 今年の野球はシーズンが長い。大学野球は斎藤佑樹投手の進学で盛り上がった。斎藤投手と甲子園で投げ合った田中マーくんも楽天で活躍。見事新人王を獲得し、盛り上げている。野球の面白さを十分に伝えてくれている。

 そして、シーズン最後も盛り上がった。北京五輪のアジア予選。星野ジャパンの戦いは本当に盛り上がった。中国が開催国のため出場権があるのでアジア枠はひとつしかない。韓国・台湾ともメジャーリーガーも輩出しWBCでも日本は2敗している。台湾の監督は元西武ライオンズ、あのアジアの超特急郭泰源、韓国の投手コーチは元中日の英雄ソンドンヨルだ。簡単には勝てない相手。視聴率も上がった。北京を最後に野球が種目としてなくなってしまうこともこの大会にかける日本の意気込みは並々ならぬものがあった。

 アテネ五輪の長嶋監督、WBCの王監督、日の丸をつけて日本の代表として試合することがどれだけすごいことで監督や選手が身を削って試合をしているのだとわかる。今回の監督を星野監督が引き受けたのもすごい。体調不良を理由に阪神の監督を退いたいきさつそして、サッカーのオシム監督が倒れたことを考えてもとてつもないプレッシャーがかかることだろう。体調管理には十分注意していただきたい。

 北京の予選は、すごい試合ばかりだった。選手がひとつになって目標に向かって自分の仕事をしっかりこなしていく。ガッツある大人の集団だと思った。そして、それを束ねる星野監督の大きさも感じた。北京ではぜひ金メダルを取ってきて欲しい。いま、「星野流」という本を読んでいる。星野監督の生きざまがあらわれている本だ。野村監督の本とはまた違った感じがする。

 組織を動かす方法はいろいろあるだろうが、人間的魅力がなくては人はついてこない。自分も小さな組織を動かす立場になってきた。ビジョンを持って自分が率先して動く。しかもひとり一人を生かしていく。言葉で言うのは簡単だが、とても難しい。よく勉強して自分を磨いていかなければならない。でも野球が好きという気持ち、生徒が好き、人間が好きという気持ちはずっと持ち続けていきたい。

 来年もまた「野球は最高だ!」と思える一年になりますように!

(2007.12.06)

特待生問題はどうなる?
 野球界は、プロ野球の裏金問題から派生して高校野球の特待生問題になった。高野連は人ごとのように学生野球憲章に従ってもらわなくてはといろいろな処分を発表した。

 部長の解任。特待生の練習試合参加禁止などを決めた。特待生を取っている高校は早いうちに春季大会出場辞退をして、何とか夏の大会は参加できるようにしたいという雰囲気がでている。その後、文部科学大臣の発言や会談などで、部長解任や出場禁止を短縮化するなど処分の緩和が決まったが、特待生制度は絶対に認めないという態度はかわらない。

 プロ野球の裏金問題で、高校の指導者へのお金の問題がでてきたところで、そういえば「スポーツ特待生」の問題はどうなんだ。ということになってきたのだ。一般のものからすると「えっ、いけなかったんだ。」というのがほとんどの人の意見だろう。他の種目では堂々と行われているのになぜ野球はだめなの?という意見だ。

 そもそも今まで特待生が存在していることを高野連が把握していなかったはずはない。プロ野球の裏金も絶対にあるはずだとみんなが思っていた。いままでそれを放置しておきながら、何で今さらという感は否めない。特待生制度を認めていいのではという人の意見のなかに経済的に厳しい生徒には必要なのではというものがある。確かにそんな面もあるが、プロ野球の裏金問題にしても特待生制度にしても単純な問題ではなく、その中間にうごめくブローカーの存在も大きな問題だ。大人の汚い世界が学生スポーツにも影響を及ぼしている。簡単な問題ではないのが現実だ。

 昨年大騒ぎになった未履修問題でも見逃していた教育委員会がやり玉にあがった。今回は途中から高野連批判になっている。何か似たものを感じる。自分の不始末を棚に上げ、処分を発表し自分たちはまったく責任を取らない体質は何なのだろう。高野連こそ責任を取るのが筋だとは思う。

 だが、今の社会は今の子供達はこうだからとどんどん下がっているように思える。できない勉強はさせなくていいとかこんなこと無理矢理やらせなくてもという風潮があったりする。だめなものはだめという毅然とした態度、変わらないで守らなければいけないものがあるはずだ。日本を否定してアメリカ万歳でほんとうにいいのか、アメリカの暗部をみるとの日本の20年後の姿が見えてくる。古い体質と怒られる高野連。私もそう思っている一人だが、この世の中で「頑固オヤジ」がいてもいいのではとも思う。スポーツ界でももう高野連ぐらいしかない気がする。

 特待生の処分をみているとほとぼりが冷めるまで静かに待っていようという感じがみられる。結局元の木阿弥なのかなあとも思う。その方向に行くことがいいことなのかわからないが、どこへ進んでいくのかしっかり見守っていこうと思う。高校野球に携わるものとしてこれからもいいものはいい。だめなものだめ。という姿勢は崩さず、純粋に好きな野球を通してしっかりした社会人・日本人を育てていきたい。えらそうなことはいえないが、自分のできることをやっていくしかない。

 
(2007.05.12)

新しい学校!甲子園を目指して!
 4月から新しい学校へ異動になった。東京都の職員はお上の命令には従わなくてはならない。他の県では部活動の顧問の異動も考えてくれているが東京ではまだまだちゃんとできていない。校長の権限が少し大きくなってきたり、公募制度などもできてやる気のある教員を集めることもできるようにはなってきたがどこへ異動するかは事務連絡のその日になってみなければ分からない。公には4月1日をもって報道されるのでそれまでは公言もできない。しかも私は「主幹」という立場なので今度は定時制か島かとドキドキしていたが、ふたを開けたら3年前ベスト4に進出したS高だった。びっくりだった。

 2月に行ってみると、1,2年生で50名の部活動。すごいなと思った。3月に顧問の先生の飲み会も設定してもらい、そんな立場で取り組んだらいいのか相談させてもらった。しかし、春の大会までは北高の面倒をみたいと思っていたので大会が終わってから練習に参加させてもらうことにした。

 大会が始まり、北高も3回戦進出。S高は一次予選から勝ち上がって7試合を戦った。逆転サヨナラ本塁打が飛び出したり、1−0の試合が2試合もあったりして、なんと4回戦進出。東京でベスト16になりシード校になった。素晴らしい。八王子高校との対戦となった4回戦は相手投手川嶋くんを打てずに完封負け。打線の調子が上がらないまま終わった感じだ。夏の大会までさらにパワーアップして行かなくてはいけない。

 4月中旬から練習にも参加するようになり、Aチームに帯同させてもらっている。今年の西東京は昨年までの日大三高のような絶対的な優勝候補もいない。東東京は帝京がダントツ。今年は西東京がねらい目。真面目な話し、S高にもチャンスはある。若い監督さんは前監督のT中さんの流れをくんだ上にさらにパワーアップしている。本当によく鍛えている。厳しい先生だ。私のような甘ちゃんではない。監督の良さを引き出せるようにアシストできたらと思う。毎日毎日が勉強だ。

 どれだけのことができるか分からないが、甲子園出場そして都立初の甲子園勝利を目指して頑張っていきたい。これからも応援よろしくお願いします!
(2007.05.06)

お久しぶりです!盛り上がったパリーグ!
 シーズン開始直後に書き込みしたあと、まったく更新しないままになってしまいました。いろいろありましたが言い訳になりますね。これからもぼちぼち行きたいと思います。

 今年の野球は、WBC優勝で始まり、ハンカチ王子・早実・斉藤投手フィーバーと続いたので、ガンを克服した王監督率いるソフトバンクの優勝で終わるのかなと思っていましたが、新庄効果であれよあれよという間にリーグ1位でプレーオフ進出。そのままパリーグを制し、セリーグの覇者中日との日本シリーズとなりました。

 下馬評では、中日有利でしたが始まってみれば、初戦を落としたもの2戦をものにし、北海道へ戻ってからは勢いづきあっという間に4連勝で日本チャンピオンになりました。ヒルマン監督の「信じられない!」が何度も聞くことができました。北海道は、夏の駒大苫小牧に続いて盛り上がりました。Jリーグの精神である地元との一体感がありました。
 
 野球界も地元との関係が大切な時期になってきています。巨人が凋落してセリーグも今までの考え方では成り立たなくなっている気がします。松坂投手もメジャーへいってしまいます。これからの野球界がどうなっていくのか。本当に心配です。

 今年の甲子園の盛り上がりは、すごかったですね。松井・イチローが出てきた1993年や松坂世代以来でしょうか。田中くん、斉藤くんが順調に大きくなって欲しいと思います。あとは打者のスターが欲しい。大阪桐蔭の中田くんが170m弾を打ったという記事もありました。松井・イチローを越える選手が出てきて欲しいです。

 野球の面白さをどうファンに伝えていくか、子供達に伝えていくかが本当に大切だと思います。野球は本当に楽しいスポーツです。それを実感させるようにプレーする。そして、楽しむためには努力しなければいけないことなどを実感させていく。特に小さい時は楽しいだけでもいいのではないでしょうか?そんな指導者がネットワークを広げ、日本中に伝わっていけば私の心配は杞憂となるはずですが。

 いつまで野球に携わることができるか分かりませんがそんな気持ちを忘れずに野球を伝えていきたいと思います。 
(2006.11.10)

WBC日本優勝!今年の野球は?!
 また長い間書き込みできずすみません。忙しいことは確かですがこれからも少しずつ書いていくつもりです。よろしくお願いします!

 さて始まった頃には、盛り上がりに欠けていたWBCも決勝ラウンドになり、イチローの暴言などでにわかに盛り上がった。韓国に2連敗して決勝トーナメント進出はないなと日本中が思っていた時、審判の世紀の誤審もありメキシコがアメリカに勝ったことでまさかの決勝トーナメント進出。3度目の対決で韓国に勝利し、決勝でもキューバを倒して第1回のワールド・ベースボール・クラシックは日本の優勝で幕を閉じた。

 誰も引き受けない監督を引き受けた王監督やクールなイチローが見せた熱い一面。思いの外盛り上がった大会となった。運営方法や開催時期などいろいろな問題はあるが、オリンピックでの正式種目から排除された今となっては唯一の国際試合なので優勝できなかったメジャーリーグも太っ腹で次回も開催して欲しいと思う。

 このWBCのおかげで、キャッチボールする親子が増えたという報道もでてきた。サッカーに押されっぱなしの野球もその楽しさを知ってもらえばまだまだ捨てたものではないことが分かる。Jリーグ元年には松井秀喜やイチローが現れた。そして、松坂世代のときは甲子園にお客さんがあふれた。昨年の甲子園でも150kを越えるスピードボールを投げる投手も現れた。すごい選手が現れ、素晴らしい試合をすれば人気は回復するはずだ。

 ただ、日本全部が野球という時代ではない。TV中継も削減されている。今年は原巨人が素晴らしいスタートダッシュをした。西武でも高校でのルーキー捕手が、開幕一軍で満塁本塁打や1試合2本塁打を打つなど若い力が活躍している。新庄の引退宣言が出た途端の大活躍。今年のプロ野球も楽しみたい。

 ただ、自分自身はメジャーからやってきたパジャマのようなユニフォームには抵抗がある。だらしがないというかどこがいいのかわからない。新庄やランディージョンソンまでは許せるが、ブカブカのは本当にやめて欲しい。イチローのように全員があげる必要もないとは思うがなんとかしてほしい。もちろん高校野球はしっかりあげてプレーします。

 プロ野球改革2年目。本当の改革はできるのか?これもしっかり見守りたい!
(2006.04.24)

野球界は大丈夫?
 お久しぶりです。もう一年も野球大好きを書いていませんでした。書きやすくするためにCGIにしたのにまったく書き込めず申し訳ありませんでした。この一年はいろいろあって掲示板と日記の更新で手一杯だったと言い訳させていただきます。

 さて、野球界はこの一年すごかったですね。一年前はストライキやオリックスと近鉄の合併や楽天の新規参入など嵐が吹き荒れましたが、楽天は97敗で終了。100敗はまぬがれたものの田尾監督は解任され野村監督が70歳で新監督となりました。仰木監督も70歳で頑張りましたが、体力的に来年度は辞退しました。いくら名将といっても高齢であることは厳しい気もしますが、野村さんの頭脳で楽天を変えて欲しいですね。

 しかし、あれだけ荒れた野球界もよく見ればまたWさんが力をもったまま。とくにセントラルリーグがひどい。阪神だけが盛り上がっていますが先日見に行った巨人ー中日戦のさめた試合を見せられると本当に心配になってしまいます。初めての高校生ドラフトでの事務局の失態もひどすぎます。その上、コミッショナーは「ついていない」発言。人の一生を左右する大切な会議をどう思っているのでしょうか。まったくわかっていない人は早くやめて野球の将来を真剣に考えている人がコミッショナーに就任して欲しいです。このままでは本当にプロ野球は終わってしまいます。

 昨年聞きに行った講演会で、サッカーの川淵三郎キャプテンと北澤豪さんの話を聞きましたがまったくレベルの違う話をされていて愕然としました。こんな素晴らしいリーダーのいるサッカーと旧態依然とした野球界では将来が明らかに違ってくると思いました。

 私は野球が好きですから、野球が盛り上がって欲しいと思います。ことしの高校野球は非常に面白かったです。素晴らしい選手が素晴らしい試合を見せることがまずは大切。それが一番のファンサービスでしょう。それができなければ、ファンばかりでなくこれからもどんどんいい選手がメジャーリーグに流出していきます。それは仕方がないことです。それだけ魅力がないということですから。

 Jリーグ元年に思った私の不安は奇跡的に、松井秀喜、イチローというスーパースターの出現で何とかなりましたが、そのふたりも今は日本球界にいません。長嶋さんも倒れた今、次のスーパースターの出現を祈るしかないのでしょうか?
(2005.10.09)

ランディー・ジョンソン40歳で完全試合!
 すごいニュースが飛び込んできた。アリゾナ・ダイヤモンドバックスの左腕ランディー・ジョンソンが5月18日アトランタ・ブレーブス戦で見事21世紀初の完全試合を達成した。彼自身は1990年にノーヒットノーランは達成したことがあるが、もちろん完全試合は初めて。しかも40歳という年齢は最高齢である。

 ランディー・ジョンソンといえば、大リーグを代表する豪腕の左腕としてあまりにも有名。投球がハトに当たった事件もある。カート・シリング投手とダイヤモンドバックスのワールドシリーズチャンピオンに貢献したことも記憶に新しい。

 また、今自分の中で野球に生かせないかと考えている、小田伸午さんの二軸理論の表現者としても有名だ。日本ハムがまじめに彼を臨時コーチとして招聘し、あわよくばチームに入れてしまいたいという計画もあるという噂もある。ただし、年俸は彼一人で日本ハムの全選手の年棒と同じ学になるというから実現性は限りなく低いが。

 投球内容は、投球数117,13三振特に後半に最速158km/hを記録したというからそのすごさがわかる。

 完全試合とは、9回27人の打者一人もランナーに出さないこと。つまり、27連続アウトにとるという投手が目標とする最高の試合。ただし相手にとっては、屈辱的なことだ。ノーヒットノーランは、無安打無得点試合。四死球や失策があってもいいのだが完全試合は守っている野手にとってもプレッシャーがかかる。

 日本人完全試合投手は、最近ではもう引退している槇原寛己投手。平成6年の広島戦。長嶋一茂がサードを守り、ウィニングボールは一塁を守っていた現中日監督の落合博満選手だった。相手は広島。6−0の試合。野手の緊張感が伝わってきた。

 昨年の夏、調布北高の1回戦。参考記録ながら原賀投手は5回参考記録ながらノーヒットノーランを記録した。公式戦で力を発揮することは本当に素晴らしい。あのときもドキドキしながらベンチで見ていた。記録を作ることはすごいことだ。

 40歳の快挙は、中高年のおじさんにとっては励みになる。大リーグ最高の右腕ノーランライアンも40歳後半まで160km/hの剛球を投げていた。頭が下がる。

 日本では今巨人の工藤投手が41歳で頑張っている。1月におこなわれた「夢の向こうに」のシンポジウムで工藤投手の野球への取り組みのすごさを感じた。体のケア、トレーニングの仕方は半端ではない。大リーグの2投手も大きな故障を克服して長く活躍した。日本でも村田兆治投手は肘の手術をして40歳まで投げて50歳を超えた今でも140km/hの剛球を投げる。けがをすることで体のケアについてさらに考えることができ、逆に寿命が長くなることがあるのだなと思う。

 このところ少々お疲れ気味のきたさんだが40歳で完全試合を達成したランディー・ジョンソン選手の偉業を励みにパワーをもらって頑張りたい。夏の予選は抽選会が6/19。開会式は7/9だ。いよいよ近づいてきた!

 ランディー・ジョンソンの記事は次のURLを見てください。

 http://www.major.jp/news/wrapup.php?id=2004051911
(2004.05.22)

プロ野球70周年!
 1934年に発祥した日本でのプロ野球が、今年70周年を迎えている。日本最初のプロ野球球団である巨人軍70周年記念イベントも予定されている。
 職業野球というようにひとつ下にみられていた職業野球を今の趨勢までもっていった色々な人たちの努力は並大抵のものではなかっただろう。
 NHKでもプロ野球70周年の記念企画として特集番組を一年にわたって放送するそうだ。先日BSを見ていたら、その第1集昭和22年「川上の赤バット、大下の青バット」というのをやっていた。私の年代ではあまり知らないが歴史的事実として知っていたので何となく見た。学生野球黄金時代だった時代に職業野球を日本の一大娯楽にまで持ち上げた2人の功績は大きい。そんな番組だった。

 夜も遅かったので寝ようかと思ったら、第2集が連続して放送された。昭和33年「長島茂雄デビューの年」だった。ちょうど脳梗塞で倒れたばかりの時期だったので複雑だったが、私にとっていや日本中のひとたちのスーパースター長島茂雄のデビューの年の話だ。みるしかないと思って見続けた。

 東京六大学の本塁打記録を破り、鳴り物入りしてきた長島茂雄。オープン戦でも活躍し開幕から3番打者をまかされていた。その長島のプライドをずたずたにした男がいた。金田正一である。ご存じ400勝投手。国鉄スワローズのエース。日本を代表する投手だ。戦後の貧困から逃れるには、歌手かプロ野球しかないといってプロ野球選手になったハングリー精神の塊のような金田投手。「こいつに打たれては食っていけない」と最初の対戦で全身全霊を込めて対戦した。ガンに冒された父親も観戦。最後に見た息子の勇姿だったそうだ。

 4打席4三振はあまりに有名な話。その全投球が再現された。配球がすべて記録されている。映像は三振したところしかないが1打席から4打席まで全く違った配球。長嶋は前に打ち返すこともできなかった。これが、長嶋をさらに大きくし、金田も大きくしていく。ライバルの存在が人を大きくする。

 日本シリーズでの西鉄ライオンズのエース稲尾和久との対戦も面白かった。既にオールスター戦で対戦しているはずなのに稲尾は全く覚えていない。なぜか?それはパリーグのキャッチャーが野村克也だったからだ。パリーグの投手は野村に自分の特徴を盗まれないようにということしか考えていないので対戦相手のことは覚えていなかったのだ。

 さて、初の対戦で稲尾は外角・内角・直球・スライダーなどをなげ、長嶋の出方を探ったがボール球にはぴくりともしない。そして、得意球のスライダーを見事に2塁打された。何をねらっているかわからない選手なのだ。稲尾は考えた。「長嶋は何も考えていないじゃないか?」と。実際に長嶋はきた球を打っていたそうだ。たぐいまれな感覚を持った人なのだ。そして、稲尾はノーサインで対戦することにした。稲尾は投球直前に打者の動きを見て投げる球を変えられる投手だったのだ。長嶋の少しの動きから自分の投げる球を決めることにして見事、最も得意とするシュートで詰まらせて長嶋を牛耳った。

 西鉄は3連敗のあと、4連投の稲尾の快投で大逆転で日本一に輝いた。「神様・仏様・稲尾様」という名文句が生まれた。

 これから一年間、色々な伝説が特集されていくだろう。王の本塁打、巨人9連覇、西武黄金時代、1985年の阪神の優勝、江夏の21球、メイクドラマなど色々な題材があるだろう。楽しみに待ちたい。
(2004.03.10)

3人のメジャーリーガー
 先日、元メジャーリーガーと現メジャーリーガー2人のトーク番組をテレビでやっていた。同じ日だったので3人3様の人柄、野球に対する思いなどの違いを実感できて面白かった。

 まずぴったんこ・カンカンという番組に今年から日本ハムに移籍した新庄剛志選手が出ていた。まさに異色の選手。新人の入団会見で「プロ野球は好きではありません」発言。初打席初本塁打のはなれわざ、突然の現役引退発言そして突然のメジャー挑戦。初打席初ヒット。3チームを渡り歩いて日本球界復帰。昨年の日本ハムのキャンプ観客が100人から1500人に大幅アップ。グッズも売れているようだ。野球以外のところでも異彩を放っている。

 その新庄選手の生い立ちから今までの紹介でなんと9回も交通事故に遭っている。話を聞くとすごい事故になり命もなくなりそうなのにほとんど無傷に近い状態で済んでいる。まさに幸運の星野本に生まれてきているような人だ。その世界で成功する人は力だけではない運を持っているし、運を引き寄せるようなパワーがある。気持ちの問題でも前向きでポジティブ。これはすべての選手に共通する。高校野球に携わっている私の立場からは新庄選手のような選手は扱いにくいしつきあえない気がするが、プロ野球という世界で言えばいてもいいし魅力的な選手だと思う。今年の新庄選手の野球での活躍に期待したい。

 その番組のすぐあとにイチローと松井秀喜選手の2人だけのトーク番組をやっていた。メジャーで成功している2人の違いがはっきりする番組だった。年はイチローがい1年先輩。そのためかイチローがいつになく饒舌で積極的に仕切って話をしていた。松井は淡々とあわせるように話をしていた。高校時代の話も面白かった。

 打撃の話になって話は盛り上がる。昨年のイチローは4月に極度の不振。私がテレビでみていても打てる気はしなかった。その理由がすごい。ある試合で絶対に打てないインコース低めの球を完璧にヒットしてしまったことがあった。それから頭では打てないと思っても体が反応してしまい、飛んでもない球でも三振したりすることになってしまったそうだ。レベルが違いすぎる。それでも修正して3年連続200本安打達成。苦しみ抜いて達成した。

 一方松井も「ゴロ製造器」のあだ名が付くほどの不振が続いた。そのときトーリ監督からもう少しホームベースに近づいたらどうだと言われその試合で本塁打を放ち、不調を脱した。そのホームベースに近づく距離がすごい。11cmも近づいたのだ。メジャーのストライクゾーンは外角はボール1個はずれていてもストライク。やはり近づく必要はあるはずだ。しかし、プロ野球選手が11cmも近づくとはとんでもない勇気がいるはず。たった数センチでも変えることは大変らしいのにすごい決断だ。松井はどちらかというと待つタイプ。じっくりボールをみてから打つ。もう少し積極的になるともっと打ちそうだがこれも打者のタイプの違いだろう。

 2人の考え方の違いも面白い。たとえばマスコミとの対応もあまり好きでないイチローと毎試合淡々とインタビューに答える松井。対照的だ。イチローは松井に「無神経?」といっていたが松井なりの気のつかいかただろうし、とにかく淡々としているのがいい。イチローはやはり野球道・打撃道を追求するタイプに見える。スピードスケートの清水選手などもそうだ。自分自身をどんどん追い込み道を突き進んでいく。道を究めていく感じがする。松井選手は、淡々と今目の前にある自分のしたいことを確実に成し遂げていく感じ。

 どちらにしても日本を代表する打者の二人。この番組を見ていても究極的には、常に前を向いて自分の道を進んでいる。ポジティブに物事をとらえることができ、しかも自分のやるべきことがわかっていてしかも実行できる。これが成功する人なのだろうと感じた。

 数日後、朝日新聞にこの対談をみたフリーライターの方が先輩ヅラするイチローをやや批判的に書いていたが私は面白くいつにない饒舌なイチローといつものように淡々とする松井の対照的な二人の会話を満喫した気がする。

 今年も2人のメジャーリーガーから目が離せない。しかもことしはリトル松井も参戦。本当に楽しみなMLBになりそうだ!
(2004.02.09)

宇城憲治さんの古武術講演会に参加して
 昨年末の高校野球研究会で、小林信也さんが紹介され日野高校の佐藤監督にも勧められて古武術の講演会に参加した。

 とにかく一度見て触れて見て欲しいということだったので楽しみにしていた。当日会場に行くと大学の野球部の大先輩が来ていてびっくり。健康と運動という観点から聞きに来たということだった。

 いよいよ宇城憲治さんの登場。小柄だがエネルギーがあふれていることは十分感じることができた。最初の1時間弱は古武術とスポーツの違いやどう生きることが大切かという哲学的なことを歴史上の人物をとおしてお話しされた。歴史に疎い私はその話がどうなのかはあまり理解できていないかもしれない。でも沖縄の武術は武器を持たず、基本的の争わない。徳川時代が続いたのも争わずに国をまとめることのできる人がいたからであるし、明治維新の立役者もできるだけ血を流さない事を考えた。力で行けば、力で返される。アメリカのように「目には目を、歯には歯を」のような考えではいつまでたっても紛争は解決できない。イラクで証明されている。その前のベトナム戦争でもわかっているはずなのに同じ過ちを繰り返すアメリカ。人間。これからの武術家は哲学を持たねばだめだといっていた。その通りだと思う。

 分析することの無意味さも説いている。科学的トレーニングで上半身、下半身を鍛える。メンタルも鍛える。パーツ・パーツを鍛えれば全体としていいパフォーマンスができるという考えの矛盾を説く。体は各部分が別々に動きながらひとつの動きになるのではなく、総体的・統一的に動くものなのだ。確かにいえる。いくらパワーを鍛えても当たらない人がいる。しかし、パワーだけでホームランを打ってしまうこともある。全体的な正しい身のこなしを追求するのか一時的なパワーで勝つことを目的にするのか。その人の考え方の問題になる。

 そして、いよいよ実演だ。空手をやっている人、アメラグのひと、野球の人、それぞれの目的で古武術に触れにやってきている。最初は体のバランスを意識すること。何も考えないで立っていると後ろから押されると簡単に倒れてしまう。しかし、片手をあげただひとつの指に集中するとあら不思議。体が安定するのだ。それを両足のつま先かかとを意識して右左前後に揺らいでいると指に集中したときと同じ現象が起きる。

 つぎに見えない水晶玉と目の力を体験する。押されないように抵抗しようとしている相手に、自分の胸の前にある水晶玉から見えないビームを送り、相手の目に入っていくとあら不思議。簡単に相手を押すことができる。腕相撲やしっかりもったバットを軽く持ち上げてしまう事も可能だ。そのときはわからなかったがそのあといろいろな人に試したり野球部の生徒に対して披露したり同じ体験をしてもらったがすべてに流れている基本が少しわかった気がする。相手をどうゼロの状態にして自分の力を速く最大限に作用させるかが勝負なのだ。

 身の回りの情報量は毎秒10億から1000億ビット。言葉にすると16ビットから40ビットになってしまう。目は10万から100万ビットの情報を得ることができるのだ。目は大事だ。

 とにかく力を入れること、呼吸を止めてしまうことが動きに関しては非常に悪影響を及ぼす。というか一瞬の動きに対応することができないことがわかった。ひねってためた力をひねり戻して作用させるのは大きなパワーを必要とする。古武術の世界は体幹をしっかりさせ、自然な呼吸体得し、一瞬に最高のパフォーマンスを引き出す可能性が高いことがわかった(気がする)。

 この講演会を終えて、ちょうど行われていた大相撲初場所を見ていたら、横綱朝青龍の相撲がまさしくこの古武術の動きに見えた。相手が一生懸命力一杯向かってくる力をゼロにしてしまい。ちょっとした力で相手を投げ倒したり、押し出したりする技術。動き。琴光喜を投げ飛ばした相撲。14日目の千代大海との一番。そしてなんといっても千秋楽の栃東戦。何もしないうちに栃東が外に出てしまっていた。

 この古武術を野球に生かすにはどうすればいいか?まだまだ解答は得られていないが、アメリカ的な運動力学ではない何かがあると実感することができた講演会だった。さっそく学校へ帰って試してみた。部員たちは非常に興味深そうに私の話を聞き不思議な体験をしてみることができた事は事実だ。いろいろ試していきたい。

(2004.01.30)

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