2007年12月のひとこと

中心性網膜症!
 みなさんは、中心性網膜症という病気を知っていますか?30代から40代の働き盛りの男性に多く発症する目の病気です。

 実は2ヶ月前のある日、いろいろなものを見ていて、うまく見えないなという感覚がありました。また老眼が進んだのかとも思いましたが、人の顔を右目だけで見たり左目だけで見てみると、左目で見た時に中心部分が、丸く暗く見えます。そして、全体も暗く見えしかも小さく見えるのです。さらにまっすぐの線が歪んで見えるのです。

 これはショックなことです。さっそく眼科へ出かけました。まず、視力検査と眼圧の検査、そして眼底検査と続きます。点眼薬をして瞳を開かせます。はやり目以来の眼科受診です。重大な病気かもしれないと結構びびって先生の診断を聞きました。

 「中心性網膜症ですね。」という言葉。生まれて初めて聞きました。何らかの原因で網膜のところに漿液がたまって網膜の中心部分が腫れてしまいうまく像を結ぶことができなくなるのです。3ヶ月から半年で完治します。ビタミンB12と消炎剤の内服治療です。レーザーや点眼するものではないのです。不思議な気がしました。

 「原因は何ですか?」と聞くと「ストレスです。」という答。昨年・一昨年両親をなくした時ではなく、職場が変わっていろいろなストレスがかかっているからなのだと言うことなのでしょうか。ある意味からだが悲鳴を上げたのかもしれません。

 中心性網膜症と同じような症状の病気に「加齢性黄斑変性」というのがあります。高齢者に多く失明の可能性もあるおそろしい病気です。その可能性もないわけではないのですが、中心性網膜症の特徴に、片目だけに発症することがあります。黄斑変性の場合は両目に発症しますが、中心性網膜症の場合は片目だけなのです。不思議な病気です。

 男女の発症率も面白いです。男性が4に対して女性は1。男性の病気といえます。男がストレスに弱いこともこれでわかりますね。心療内科を受診する患者さんの多くに見られる病気なのです。

 しかし、黄斑変性と違ってしっかり治療すれば完治しますし、良性のものだそうです。受診してからインターネットでいろいろ調べたりしました。ストレスがたまらないようにすることはなかなか難しいことですが気分転換をうまくしていかなければいけません。今年もいろいろとストレスがかかることがあったことは事実なので体はうそをつかないんだなとも思います。

 薬を飲み始めても劇的に症状が改善されることはありませんでした。3ヶ月から半年かかるらしいので気長に行きましょうといわれました。心配なこともありますがコツコツと薬を飲み続けていたら、2ヶ月たったところでだいぶ改善されてきました。

 薬の種類も少なくすることができるようになってきました。このまま完治してくれることを祈っています。みなさんもストレスには気をつけて下さい。

 

(2007.12.06)

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