2007年06月のひとこと

あごの骨折のお話しE
 あごの骨折のお話しも最終回となります。上下の歯をつないでいたワイヤーがはずれて口が開くようになり、開放感はあるものの違和感は取れません。とくにあごの筋肉が緊張していて思いの外痛いのです。もっとすっきりするものだと思っていたのですこしがっかりでした。

 さて、歯に巻いてあるワイヤーをはずす日が来ました。まずは上の歯に巻いてあるワイヤーをはずします。1本1本の歯に二回りしてあるワイヤーをニッパーで切ります。別に痛くはありません。ああこんなものなのだとほっとしていると担当の先生から「きたさん、これからが大変ですよ!」といわれました。そして、切ったワイヤーを歯と歯の間からペンチで抜いていくのです。1本の歯に2本ずつなので上の歯だけで30本ぐらいあります。

 「麻酔しますか?」と聞かれましたが「いいです。」と答えました。いよいよ抜いていきます。これが巻く時とは違う猛烈な痛さなのです。1本抜くたびに「ひえー」とか「ぎゃー」という悲鳴がでます。体も硬直します。涙もちょちょぎれます。すべてのワイヤーが取れた時には力が残っていませんでした。とにかく上の歯からワイヤーがなくなりました。

 次の通院のときに下の歯のワイヤーを抜きました。しかし、上の歯のワイヤーを抜いた時の痛みはありませんでした。不思議でした。そうすると担当の先生から「人間慣れるんですよ。」と軽くいわれました。層なのかとも思いましたが、上の歯の方がやりにくそうです。それも痛みの原因なのかと思いました。これで完全にワイヤーが取れたことになりました。長い道のりでした。下の写真は歯の矯正につかわれるような歯にワイヤーを巻くための歯に装着する方のようなものです。

 ワイヤーがすべて取れてもまだ終わりません。なぜかというと1ヶ月半歯をちゃんと磨けていない訳です。特に歯の裏側はまったく磨くことはできていません。完全栄養食品は歯垢も溜まります。この歯垢をどうやって取るのだろうと思っていました。すると、塩を歯に噴射して塩が研磨剤となって歯垢を取るのです。最近の歯垢取りは塩が人気があるようです。ただし、終わると歯茎から相当出血します。でも気持ちよいです。骨折前よりきれいになった気がしました。

 それからは1ヶ月に一度程度通院して4月に最終通院で一応完治という判断をしてもらいました。自分としてはまだまだ顎関節の部分に違和感があったり、下の前歯が欠けてしまったりすっかり元通りにはなっていません。大きな事故だったんだなと思います。幸い公務災害の認定もいただけそうなのでほっとしています。

 皆さんも人生何が起こるか分かりません。気をつけて下さい。死ななきゃみんな笑い話。ネタが多いほど面白い人生かもしれませんね。でもこの経験だけは二度としたくないです。ではまた!

(2007.06.11)

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